アグロバクテリウム用培地
YEP寒天培地
[1]
YE |
10 g
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Peptone |
10 g
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NaCl |
5 g
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- を1000mlの水に溶かす。
- 寒天1.5gを200mlメジューム瓶にとり、YEPを100mlずつ分注。
- オートクレーブして、室温に保存。
- 使用に際して、電子レンジで溶かす。
- 60℃程度に冷えてから、必要な抗生物質を加える。
Kanamycin |
100 μg/ml
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Tetracyclin |
5 μg/ml
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Rifampicin |
100 μg/ml
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Spectinomycin |
100 μg/ml
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Carbenicilin |
100 μg/ml
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Gentamycin |
100 μg/ml
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- クリーンベンチ内で、9cmプレート6-8枚に注いで固める。
YMB液体培地
Mannitol |
1.0 g
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YE |
0.2 g
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MgSO4.7H2O |
0.1 g
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NaCl |
0.05 g
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- を500mlの水に溶かし、100mlずつに分注してオートクレーブ、室温に保存。
- 用事、1mlの0.3Mリン酸カリウム緩衝液(pH6.8)を加える。
0.3M K2HPO4/KH2PO4 (pH6.8)
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K2HPO4 |
2.59 g
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KH2PO4 |
2.05 g
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- を水にとかし100mlとする。オートクレーブ。
植物用培地
Co-cultivation培地
(1/10 B5, BAP 0.5μg/ml, NAA 0.05μg/ml, MES5.2 5mM, Acetosyringone 20μg/ml)
- B5 basal salts (Wako: #399-00621) 0.33 g を1000mlの水に溶かす。
- 250mlボトルに200mlずつ分注し、オートクレーブ、室温保存(1/10 B5)。
- 使用時、次のものを加える。
1000x Vitamin stock |
20 μl |
(0.1x)
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NAA (1mg/ml) |
10 μl |
(0.05 μg/ml)
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BAP (1mg/ml) |
100 μl |
(0.5 μg/ml)
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1M MES (pH5.2) |
1.00 ml |
(5 mM)
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Acetosyringone (20mg/ml) |
200 μl |
(20 μg/ml)
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Callus培地およびShoot Induction培地
(1x B5, 2% sucrose, BAP 0.5μg/ml, NAA 0.05μg/ml, 10mM NH4, 0.3% phytagel)
B5 basal salts |
1.66 g
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sucrose |
10 g
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- を500mlの水に溶かす。
- 1N NaOHでpH5.5に調整する。
- 1.5gのphytagelを加えてオートクレーブ。
- 熱いうちに
4M (NH4)2SO4 |
625 μl |
(10mM NH4+)
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- を加える。
- 70℃以下に冷やしてから、次のものを加える。
1000x Vitamin stock |
500 μl |
(1x)
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NAA (1mg/ml) |
25 μl |
(0.05μg/ml)
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BAP (1mg/ml) |
250 μl |
(0.5μg/ml) [2]
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cefotaxime (30mg/ml) |
5 ml |
(300μg/ml)
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- Selection [3]
G418 (50mg/ml) |
100-200 μl/500ml |
(10-20μg/ml)
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HygromycinB (10mg/ml) |
0.75-2 ml/500ml |
(15-40μg/ml)
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Shoot Elongation培地
(1x B5, 2% sucrose, BAP 0.2 μg/ml, 0.3 % phytagel)
B5 basal salts |
1.66 g
|
sucrose |
10 g
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- を500mlの水に溶かす。
- 1N NaOH でpH5.5に調整する。
- 1.5gのphytagelを加えてオートクレーブ。
- 70℃以下に冷やしてから、次のものを加える。
1000x Vitamin stock |
500 μl |
(1x)
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BAP stock (1mg/ml) |
100 μl |
(0.2μg/ml)
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cefotaxime (30mg/ml) |
2.5 ml |
(150μg/ml)
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Root induction培地
(1/2 B5, 1% sucrose, 0.5μg/ml NAA, 0.4% phytagel)
B5 basal salts |
0.83 g
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sucrose |
5 g
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- を500 mlの水に溶かす。
- 1N NaOH でpH5.5に調整する。
- 2.0gのphytagelを加えてオートクレーブ。
- 70oC以下に冷やしてから、次のものを加える。
1000x Vitamin stock |
250 μl |
(0.5x)
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NAA stock (1mg/ml) |
250 μl |
(0.5μg/ml)
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Root Elongation培地
(1/2 B5, 1% sucrose)
B5 basal salts |
0.83 g
|
sucrose |
5 g
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- を500 mlの水に溶かす。
- 1N NaOH でpH5.5に調整する。
- 2.0gのphytagelを加えてオートクレーブ。
- 70oC以下に冷やしてから、次のものを加える。
1000x Vitamin stock |
250 μl |
(0.5x)
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- 注釈
- ↑ LB培地でも可。
- ↑ GifuではBAP濃度1.0μg/mlの方がよい場合がある。しかし、MG20はBAPに弱いので、カルス培地、再分化培地ともに、0.2μg/mlがよい。
- ↑ Selectionのための最適な抗生物質濃度は、実験的に決める。特にHygromycinは純度が低く一定しないのでロットごとにkill-curveを作って確認する必要がある。Shoot inductionでのselectionはオプションである。カルス培地で5週以上のselectionが行われていれば、shoot inductionは抗生物質なしでよい。あるいは最初の2週だけselectionを続けてもよい(Stiller et al., 1997)。抗生物質の存在は、多かれ少なかれ再分化を遅らせ,再生効率を低下させる。
- Kill-curveの作り方
- バイナリベクターを含まないAgrobacteriumを用いて形質転換と同じ操作を行い、3週間の選抜で100%の胚軸切片を殺す最小の抗生物質濃度を決める。Stougaardによればこの最小濃度の2倍を用いる。しかし、Stillerらはこの最小濃度を用いている。我々の経験では、カルス培地でのselectionは最小濃度の4-6培とやや高い濃度で行い、再分化培地ではselectionを行わないのがよい。この場合いくらかescapeが出ることは避けられないが、全体としてよい結果が得られる。目安となる濃度は、Hygromycinが40μg/ml、G418では25μg/ml。