CrudeDrug:Glycyrrhizae Radix
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甘草 (Glycyrrhizae Radix)
甘草はマメ科のGlycyrrhiza uralensis FischerまたはGlycyrrhiza glabra Linnéの根およびストロンを基原とする。神農本草経の上品に収載され、甘味な甘草を諸薬の「君」とする72種の乳石毒を治療し、1200種の草本の毒を解毒するとされ、その薬効は調和することにあり、それゆえ『国老』の名称がある。厚生省(現厚生労働省)が指定した繁用漢方処方 210処方中 150品目(71.4%) に配合されている最も使用頻度の高い生薬である。 天然資源の乱獲、地球温暖化の影響を受け、砂漠化が拡大しているために、資源の枯渇が心配され、中国政府は採取や輸出を規制している。当社では自然環境に配慮した安定供給を目指し、2000年から中国陝西省で甘草の栽培研究を開始し、現在、日本薬局方に適合する甘草の栽培技術を確立した。 (より詳しく見る→栃本天海堂創立60周年記念誌)
Pictures
Photographs of Glycyrrhiza Licorice (カンゾウ) (by Alps Pharm. アルプス薬品) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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処方の歴史
甘草は一般用漢方製剤213処方のおよそ70%に配合される主要薬のひとつ。「傷寒論」や「金匱要略」で既にそれぞれ70, 88処方に利用されている。「
市場規模
用途は調味料、エキス製剤、のど飴のほか、目薬、タバコのフレーバーにも使われる。主成分のグリチルリチンは現在、医薬品として使われる唯一のトリテルペンサポニンである。甘草根の世界市場規模はおよそ年間4200万米ドル (40億円[1])。主産出国は 中国 (39%:金額ベースのシェア、以下同)、 アゼルバイジャン (10%), ウズベキスタン (8%), トルクメニスタン (6%), シリア (5%), アフガニスタン (5%), キプロス (4%), イスラエル (4%)。
中国における甘草根の取引量は年間およそ6000トン(日本輸出1000, 韓国輸出1000, その他輸出2000, 国内2000)。これ以外にエキス抽出用に毎年7~80000トンが採集される。エキスにはグリチルリチンが30%ほど含まれる。殆どが野生品のため、資源の枯渇が懸念されている。 日本に輸入される甘草根は年間1500トン(輸入量の数字は財務省の統計情報より)、そのうち半分が生薬で残りは抽出精製用。中国産の輸入品は生薬用で400円/kg, アフガニスタン産は抽出用で100円/kg (2008年度), 価格は上昇傾向のため、栽培や育種が盛ん。 国内では武田薬品が品種選抜と塩ビ筒を用いた栽培法によって1年目で2.5%, 2年目で4-5%の含量を達成している。
- References
- ↑ データは和漢医薬学会2009における常盤植物化学研究所の講演より
製法
漢方薬におけるシャカンゾウ(炙甘草)はカンゾウを炙ったもの。
甘草
カンゾウ Glycyrrhiza | |
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Species * ... non-plant |
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Part(s) Used | 根 |
Property | 本品はほぼ円柱形を呈し、径0.5~3.0cm、長さ1m以上に及ぶ。外面は暗褐色~赤褐色で縦じわがあり、しばしば皮目、小芽及びりん片葉を付ける。周皮を除いたものは外面が淡黄色で繊維性である。横切面では、皮部と木部の境界がほぼ明らかで、放射状の構造を現し、しばしば放射状に裂け目がある。ストロンに基づくものでは髄を認めるが、根に基づくものではこれを認めない。
本品は弱いにおいがあり、味は甘い。本品の横切片を鏡検するとき、黄褐色の多層のコルク層とその内層に1~3細胞層のコルク皮層がある。皮部には放射組織が退廃師部と交互に放射状に配列し、師部には結晶細胞列で囲まれた厚膜で木化不十分な師部繊維群がある周皮を除いたものでは師部の一部を欠くものがある。木部には黄色で巨大な道管の列と3~10細胞列の放射組織が交互に放射状に配列する。道管は結晶細胞列で囲まれた木部繊維及び木部柔細胞を伴う。ストロンに基づくものでは柔細胞性の髄がある。柔細胞はでんぷん粒を含み、また、しばしばシュウ酸カルシウムの単晶を含む。 |
Test | TLC法:本品の粉末2gにエタノール/水混液(7:3)10mLを加え、水浴上で5分間振り混ぜながら加熱し、冷後ろ過し、ろ液を試料溶液とする。別にグリチルリチン酸標準品5mgをエタノール/水混液(7:3)1mLに溶かし、標準溶液とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液2μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に1-ブタノール/水/酢酸混液(7:2:1)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液から得た暗紫色のスポットと色調及びRf値が等しい。 |
Drying loss | 12.0 %以下(6時間) |
Ash content | 7.0 %以下 |
Acid-insoluble ash | 2.0 %以下 |
Pharmacopeia | 日局 16-p1474 |
Effect | 緩和、矯味、鎮痛(咽喉痛など)、鎮痙、鎮咳、去痰、抗潰瘍 |
Constituent | グリチルリチン、グリチルレチン酸、イソフラボン、リキルチン、イソリキルチン、フォルモノネチン、クマリン、アスパラギン glycyrrhizin, glycyrrhetic acid, isoflavone, liquiritin, isoliquiritin, formononetin, coumarin, asparagine |
Links |
References
- 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
- 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
- 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS
Prescriptions 処方一覧
安中散 (アンチュウサン) 安中散加茯苓 (アンチュウサンカブクリョウ) 麦門冬湯 (バクモンドウトウ) 防風通聖散 (ボウフウツウショウサン) 防已茯苓湯 (ボウイブクリョウトウ) 防已黄耆湯 (ボウイオウギトウ) 茯苓甘草湯 (ブクリョウカンゾウトウ) 茯苓杏仁甘草湯 (ブクリョウキョウニンカンゾウトウ) 茯苓四逆湯 (ブクリョウシギャクトウ) 茯苓沢瀉湯 (ブクリョウタクシャトウ) 附子粳米湯 (ブシコウベイトウ) 附子人参湯 (ブシニンジントウ) 附子理中湯 (ブシリチュウトウ) 白虎加桂枝湯 (ビャッコカケイシトウ) 白虎加人参湯 (ビャッコカニンジントウ) 白虎湯 (ビャッコトウ) 竹茹温胆湯 (チクジョウンタントウ) 竹葉石膏湯 (チクヨウセッコウトウ) 調胃承気湯 (チョウイジョウキトウ) 丁香柿蒂湯 (チョウコウシテイトウ) 釣藤散 (チョウトウサン) 中建中湯 (チュウケンチュウトウ) 大防風湯 (ダイボウフウトウ) 大黄甘草湯 (ダイオウカンゾウトウ) 大青竜湯 (ダイセイリュウトウ) 独活葛根湯 (ドッカツカッコントウ) 独活湯 (ドッカツトウ) 越婢加半夏湯 (エッピカハンゲトウ) 越婢加朮附湯 (エッピカジュツブトウ) 越婢加朮湯 (エッピカジュツトウ) 越婢湯 (エッピトウ) 不換金正気散 (フカンキンショウキサン) 五虎湯 (ゴコトウ) 五淋散 (ゴリンサン) 五積散 (ゴシャクサン) 八解散 (ハチゲサン) 八味逍遙散 (ハチミショウヨウサン) 排膿散及湯 (ハイノウサンキュウトウ) 排膿湯 (ハイノウトウ) 半夏散及湯 (ハンゲサンキュウトウ) 半夏瀉心湯 (ハンゲシャシントウ) 平胃散 (ヘイイサン) 変製心気飲 (ヘンセイシンキイン) 補中益気湯 (ホチュウエッキトウ) 胃苓湯 (イレイトウ) 治打撲一方 (ジダボクイッポウ) 滋陰降火湯 (ジインコウカトウ) 滋陰至宝湯 (ジインシホウトウ) 滋腎明目湯 (ジジンメイモクトウ) 秦艽防風湯 (ジンギョウボウフウトウ) 秦艽羗活湯 (ジンギョウキョウカツトウ) 参苓白朮散 (ジンリョウビャクジュツサン) 参蘇飲 (ジンソイン) 治頭瘡一方 (ジズソウイッポウ) 治頭瘡一方去大黄 (ジズソウイッポウキョダイオウ) 浄腑湯 (ジョウフトウ) 蒸眼一方 (ジョウガンイッポウ) 十味敗毒湯 (ジュウミハイドクトウ) 潤腸湯 (ジュンチョウトウ) 十六味流気飲 (ジュウロクミリュウキイン) 十全大補湯 (ジュウゼンタイホトウ) 華蓋散 (カガイサン) 解急蜀椒湯 (カイキュウショクショウトウ) 解労散 (カイロウサン) 葛根黄連黄芩湯 (カッコンオウレンオウゴントウ) 葛根加半夏湯 (カッコンカハンゲトウ) 葛根加朮附湯 (カッコンカジュツブトウ) 葛根紅花湯 (カッコンコウカトウ) 葛根湯 (カッコントウ) 葛根湯加川芎辛夷 (カッコントウカセンキュウシンイ) 藿香正気散 (カッコウショウキサン) 甘麦大棗湯 (カンバクタイソウトウ) 加味解毒湯 (カミゲドクトウ) 加味平胃散 (カミヘイイサン) 加味帰脾湯 (カミキヒトウ) 加味逍遙散 (カミショウヨウサン) 加味逍遙散加川芎地黄 (カミショウヨウカセンキュウジオウ) 加味温胆湯 (カミウンタントウ) 甘露飲 (カンロイン) 甘草附子湯 (カンゾウブシトウ) 甘草乾姜湯 (カンゾウカンキョウトウ) 甘草麻黄湯 (カンゾウマオウトウ) 甘草瀉心湯 (カンゾウシャシントウ) 甘草湯 (カンゾウトウ) 栝楼桂枝湯 (カロウケイシトウ) 栝楼枳実湯 (カロウキジツトウ) 化食養脾湯 (カショクヨウヒトウ) 荊防敗毒散 (ケイボウハイドクサン) 荊芥連翹湯 (ケイガイレンギョウトウ) 啓脾湯 (ケイヒトウ) 桂姜棗草黄辛附湯 (ケイキョウソウソウオウシンブトウ) 桂麻各半湯 (ケイマカクハントウ) 桂芍知母湯 (ケイシャクチモトウ) 桂枝附子湯 (ケイシブシトウ) 桂枝越婢湯 (ケイシエッピトウ) 桂枝加附子湯 (ケイシカブシトウ) 桂枝加朮附湯 (ケイシカジュツブトウ) 桂枝加葛根湯 (ケイシカカッコントウ) 桂枝加桂湯 (ケイシカケイトウ) 桂枝加厚朴杏仁湯 (ケイシカコウボクキョウニントウ) 桂枝甘草龍骨牡蠣湯 (ケイシカンゾウリュウコツボレイトウ) 桂枝甘草湯 (ケイシカンゾウトウ) 桂枝加黄耆湯 (ケイシカオウギトウ) 桂枝加苓朮附湯 (ケイシカリョウジュツブトウ) 桂枝加竜骨牡蛎湯 (ケイシカリュウコツボレイトウ) 桂枝加芍薬大黄湯 (ケイシカシャクヤクダイオウトウ) 桂枝加芍薬生姜人参湯 (ケイシカシャクヤクショウキョウニンジントウ) 桂枝加芍薬湯 (ケイシカシャクヤクトウ) 桂枝去桂加茯苓朮湯 (ケイシキョケイカブクリョウジュツトウ) 桂枝去芍薬加蜀漆竜骨牡蠣救逆湯 (ケイシキョシャクヤクカショクシツリュウコツボレイキュウギャクトウ) 桂枝去芍薬湯 (ケイシキョシャクヤクトウ) 桂枝麻黄各半湯 (ケイシマオウカクハントウ) 桂枝二越婢一湯 (ケイシニエッピイチトウ) 桂枝二越婢一湯加朮附 (ケイシニエッピイチトウカジュツブ) 桂枝二麻黄一湯 (ケイシニマオウイチトウ) 桂枝人参湯 (ケイシニンジントウ) 桂枝芍薬知母湯 (ケイシシャクヤクチモトウ) 桂枝湯 (ケイシトウ) 堅中湯 (ケンチュウトウ) 帰耆建中湯 (キギケンチュウトウ) 帰脾湯 (キヒトウ) 桔梗湯 (キキョウトウ) 橘皮竹茹湯 (キッピチクジョトウ) 枳縮二陳湯 (キシュクニチントウ) 厚朴七物湯 (コウボクシチモツトウ) 厚朴生姜半夏甘草人参湯 (コウボクショウキョウハンゲカンゾウニンジントウ) 厚朴生姜半夏人参甘草湯 (コウボクショウキョウハンゲニンジンカンゾウトウ) 甲字湯 (コウジトウ) 香砂平胃散 (コウシャヘイイサン) 香砂六君子湯 (コウシャリックンシトウ) 香砂養胃湯 (コウシャヨウイトウ) 香蘇散 (コウソサン) 駆風解毒散 (クフウゲドクサン) 九味檳榔湯 (クミビンロウトウ) 響声破笛丸 (キョウセイハテキガン) 杏蘇散 (キョウソサン) 芎帰調血飲 (キュウキチョウケツイン) 芎帰調血飲第一加減 (キュウキチョウケツインダイイチカゲン) 芎帰膠艾湯 (キュウキキョウガイトウ) 麻杏甘石湯 (マキョウカンセキトウ) 麻杏薏甘湯 (マキョウヨクカントウ) 麻黄附子甘草湯 (マオウブシカンゾウトウ) 麻黄加朮湯 (マオウカジュツトウ) 麻黄連軺赤小豆湯 (マオウレンショウセキショウズトウ) 麻黄湯 (マオウトウ) 麻子仁丸 (マシニンガン) 明朗飲 (メイロウイン) 二陳湯 (ニチントウ) 二朮湯 (ニジュツトウ) 人参養栄湯 (ニンジンヨウエイトウ) 人参湯 (ニンジントウ) 女神散 (ニョシンサン) 女神湯 (ニョシントウ) 黄土湯 (オウドトウ) 黄耆別甲湯 (オウギベッコウトウ) 黄耆建中湯 (オウギケンチュウトウ) 黄芩加半夏生姜湯 (オウゴンカハンゲショウキョウトウ ) 黄芩湯 (オウゴントウ) 黄連湯 (オウレントウ) 乙字湯 (オツジトウ) 乙字湯去大黄 (オツジトウキョダイオウ) 麗沢通気湯 (レイタクツウキトウ) 麗沢通気湯加辛夷 (レイタクツウキトウカシンイ) 連珠飲 (レンジュイン) 立効散 (リッコウサン) 六君子湯 (リックンシトウ) 涼膈散 (リョウカクサン) 苓甘姜味辛夏仁湯 (リョウカンキョウミシンゲニントウ) 苓桂朮甘湯 (リョウケイジュツカントウ) 苓桂甘棗湯 (リョウケイカンソウトウ) 苓桂味甘湯 (リョウケイミカントウ) 良枳湯 (リョウキトウ) 苓姜朮甘湯 (リョウキョウジュツカントウ) 竜胆瀉肝湯 (リュウタンシャカントウ) 柴朴湯 (サイボクトウ) 柴陥湯 (サイカントウ) 柴葛解肌湯 (サイカツゲキトウ) 柴胡加竜骨牡蛎湯 (サイコカリュウコツボレイトウ) 柴胡桂枝乾姜湯 (サイコケイシカンキョウトウ) 柴胡桂枝湯 (サイコケイシトウ) 柴胡清肝湯 (サイコセイカントウ) 柴胡疎肝湯 (サイコソカントウ) 柴苓湯 (サイレイトウ) 柴芍六君子湯 (サイシャクリックンシトウ) 柴蘇飲 (サイソイン) 酸棗仁湯 (サンソウニントウ) 清肺湯 (セイハイトウ) 清上防風湯 (セイジョウボウフウトウ) 清上蠲痛湯 (セイジョウケンツウトウ) 清肌安蛔湯 (セイキアンカイトウ) 清熱補気湯 (セイネツホキトウ) 清心蓮子飲 (セイシンレンシイン) 清湿化痰湯 (セイシツケタントウ) 清暑益気湯 (セイショエッキトウ) 旋覆花代赭石湯 (センプクカタイシャセキトウ) 千金内托散 (センキンナイタクサン) 川芎茶調散 (センキュウチャチョウサン) 炙甘草湯 (シャカンゾウトウ) 鷓鴣菜湯 (シャコサイトウ) 芍甘黄辛附湯 (シャカンオウシンブトウ) 芍薬甘草附子湯 (シャクヤクカンゾウブシトウ) 芍薬甘草湯 (シャクヤクカンゾウトウ) 四逆加人参湯 (シギャクカニンジントウ) 四逆散 (シギャクサン) 四逆湯 (シギャクトウ) 紫根牡蠣湯 (シコンボレイトウ) 四君子湯 (シクンシトウ) 神秘湯 (シンピトウ) 梔子柏皮湯 (シシハクヒトウ) 椒梅湯 (ショウバイトウ) 消風散 (ショウフウサン) 小建中湯 (ショウケンチュウトウ) 生姜瀉心湯 (ショウキョウシャシントウ) 升麻葛根湯 (ショウマカッコントウ) 小柴胡湯 (ショウサイコトウ) 小柴胡湯加桔梗石膏 (ショウサイコトウカキキョウセッコウ) 小青竜湯 (ショウセイリュウトウ) 小青竜湯合麻杏甘石湯 (ショウセイリュウトウゴウマキョウカンセキトウ) 小青竜湯加石膏 (ショウセイリュウトウカセッコウ) 逍遙散 (ショウヨウサン) 小続命湯 (ショウゾクメイトウ) 疎経活血湯 (ソケイカッケツトウ) 蘇子降気湯 (ソシコウキトウ) 定悸飲 (テイキイン) 桃核承気湯 (トウカクジョウキトウ) 当帰飲子 (トウキインシ) 当帰建中湯 (トウキケンチュウトウ) 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 (トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ) 当帰四逆湯 (トウキシギャクトウ) 当帰湯 (トウキトウ) 騰竜湯 (トウリュウトウ) 通導散 (ツウドウサン) 通脈四逆加猪胆汁湯 (ツウミャクシギャクカチョタンジュウトウ) 通脈四逆湯 (ツウミャクシギャクトウ) 温経湯 (ウンケイトウ) 温脾湯 (ウンピトウ) 温胆湯 (ウンタントウ) 烏薬順気散 (ウヤクジュンキサン) 烏頭桂枝湯 (ウズケイシトウ) 烏頭湯 (ウズトウ) 薏苡仁湯 (ヨクイニントウ) 抑肝加芍薬 (ヨクカンカシャクヤク) 抑肝散 (ヨクカンサン) 抑肝散加陳皮半夏 (ヨクカンサンカチンピハンゲ) 抑肝散加芍薬黄連 (ヨクカンサンカシャクヤクオウレン) 銭氏白朮散 (ゼンシビャクジュツサン) 続命湯 (ゾクメイトウ)
歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載
利用する場合は以下を引用してください。
- 矢作 忠弘,石内勘一郎,渥美 聡孝,三宅 克典,森永 紀,伏見 裕利,大山 雅義,森川 敏生,田中 謙,有田 正規,牧野 利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 1-36, 2017
番号 | 書名 | 出版年 | 記載 |
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3 | 局方医薬品承認申請の手引き | 1980 | 【効能または効果】激しい咳、咽頭痛の緩解 No. 1204、エキスの【効能または効果】鎮咳、去痰、咽喉痛、胃潰瘍、急・慢性胃炎、胃腸機能の調整(便秘、下痢等)、じんま疹、中毒疹・薬疹、湿疹、皮膚掻痒症、副腎皮質機能不全、薬物による副作用軽減(副腎皮質ホルモン剤、甲状腺剤、抗甲状腺剤等) No. 1206 |
4 | 生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に係るガイダンスついて(2015年12月25日薬生審査発) | 2015 | 激しいせき、咽喉痛(のどの痛み)の緩和 |
5 | JP7 第1部 大改訂版 第2部 解説書(1966) | 1961 | 【薬効】 (略)。 【適用】 粘滑薬、去たん薬、調味料; カンゾウエキス〔局〕、カンゾウ粗エキス、複方カンゾウ散の原料; 外国では最近胃潰瘍、十二指腸潰瘍、アジソン病に用いる。皮去り品はカンゾウ末〔局〕の原料としカンゾウ末、エキスは丸剤の基礎薬、丸衣、タバコそのほかの工業に調味料とする。漢方では鎮けい、緩和、解毒の目的で広く処方される。 (略)。 C-457 |
6 | JP8 解説書 | 1971 | 【薬効】 (略)。 【適用】 去たん、整腸に用い、また粘滑薬としても用いられる。矯味薬として薬物の悪味を矯正するのに用いる。外国では胃潰瘍、十二指腸潰瘍、アジソン病に用いる。漢方では他薬と配合して、筋肉の急激な緊張に対する緩解、また腹痛、咽頭痛に用い、鎮咳去たん薬ともされる。 (略)。 C-577 |
7 | JP9 解説書 | 1976 | 【薬効】 〔薬理〕 (略)。 【適用】 矯味、緩和、鎮咳去たん薬として用いるほか、消化器性潰瘍、アジソン氏病にも応用される。 漢方では配合薬間の作用の調和、益気、解毒、けいれん性筋肉痛および腹痛あるいは咽頭痛の緩解を目的に他薬と配合もしくは単独で用いられる。 (略)。 D-189 |
8 | JP10 解説書 | 1981 | 【適用】 漢方処方用薬であるが、また粉末、エキス、粗エキスの形で配合剤に用いる。 漢方方剤: (略) D-194 |
9 | JP11 解説書 | 1986 | 【本質】 生薬、鎮痛鎮けい薬 (胃腸薬)、去痰薬 【適用】 漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮けい薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方及びその他の処方に極めて高頻度で配合されている。 (略)。 激しい咳、咽喉痛の寛解に (略)。 漢方処方: (略) D-198 |
10 | JP12 解説書 | 1991 | 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の寛解に、大人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-196 |
11 | JP13 解説書 | 1996 | 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の寛解に、大人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-227 |
12 | JP14 解説書 | 2001 | 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の寛解に、大人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-242 |
13 | JP15 解説書 | 2006 | 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の緩解に、成人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-142 |
14 | JP16 解説書 | 2011 | 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の寛解に、大人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-158 |
15 | 登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会_試験問題の作成に関する手引き(厚生労働省医薬食品局総務課2007年7月) | 2007 | 激しい咳や咽頭痛の緩解に用いられる(P. 82)。痔に伴う症状の緩和を目的として使用される(P. 126)。抗炎症作用を期待して配合される(P. 132) |
19 | 『改訂生藥學』アルベルト・ウィカンド 大井玄洞 | 1887 | P30: 主に甘草膏を製するに供用す。 P443: 甘草膏 |
20 | 『生藥學』第5版 下山順一郎 | 1901 | 上P46: 甘草は内用には緩和薬その他矯味薬、賦形薬等として応用す、而して薬局方に於いては甘草越幾斯、水銀丸等を製するに用ゆ。 |
21 | 『簡明生藥學』島崎健造 | 1909 | P76: 緩和薬その他賦形薬として用ふ。薬局方越幾斯剤を製するに用ふ。 |
22 | 『最新薬学全書 第6編 生薬学』 伊藤治輔 編、日本薬学講習会 | 1913 | P22: 緩和薬、矯味薬、賦形薬等としてその用途は極めて広い。 |
23 | 『生藥學』第13版 下山純一郎 朝比奈泰彦 | 1916 | 上P225: 甘草は内用には緩和薬その他矯味薬、賦形薬等として応用せられ、而して薬局方に於いては甘草越幾斯、水銀丸等を製するに用ゆ。 |
24 | 『和漢薬物学』日野五七郎 一色直太郎 同済号書房 たにぐち書店復刻版 | 1931 | 正P313: 昔時は腹部の拘攣を起こし強く痛むとき、あるいは扁桃腺炎に於ける咽頭の腫痛及び淋疾の際に於ける陰茎の疼痛を緩解せしむる目的に一回4ないし8グラムを与えたり。又緩和剤と称して植物性の薬物と鉱物性の薬物とを配伍して一剤となすとき或いは相悪、相反の薬物を互いに合和しむるときに此甘草を加ふると両者を程よく調和するものなりと言いたりしが現今は矯味賦形薬としての用途あるのみ。 |
25 | 『薬理的生薬学』村上師壽 三省堂 | 1933 | P412: 矯味薬とす。また鎮咳に用ふ。 |
26 | 『生藥學』第20版 下山順一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 | 1934 | 上P162: 甘草は内用には緩和薬其他矯味薬、賦形薬等として応用せられ而して薬局方に於いては甘草エキス、複方甘草散、ゴム散を製するに用ゆ。 |
27 | 『生藥學』第27版 下山純一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 | 1943 | P162: 甘草は内用には緩和薬その他矯味薬、賦形薬等として応用せられ、而して薬局方に於いては甘草エキス、複方甘草散、ゴム散を製するに用ふ。 |
28 | 『生藥學教科書』木村康一 | 1949 | P38: 緩和薬、矯味薬、賦形薬、鎮咳去痰薬。0.3?0.5、食料品甘味料。 |
29 | 『最新生薬学』刈米達夫 | 1949 | P45: 矯味薬、鎮咳去痰薬として粉末、煎剤、エキスを用い、又粉末を丸剤の賦形薬とする。薬用以外に醤油の甘味料として多量に消費される。 |
30 | 『生薬学』三橋博、醫學書院 | 1958 | P150: 緩和剤、矯味剤として又漢方では緩和鎮痛剤として用いられる。 |
31 | 『生薬学』第4版、藤田路一 | 1963 | P242: 甘味料、丸剤基剤,甘草粗エキス、甘草エキス、複方甘草散、タバコ工業等に用いる。漢方では刺激、疼痛、痙攀に対する緩和、解毒剤とする。近時欧州では胃潰瘍に対しエキス、煎剤が有効であるといわれる。その有効物質は不明である。 |
32 | 『新編生薬学』東丈夫 名越規朗 廣川書店 | 1965 | P6: 矯味剤、緩和剤、丸剤基剤、鎮咳去痰剤。粉末、煎剤、エキスを用いる。しょう油の甘味料および煙草にも使用される。漢方: 繁用される薬物で、他薬と配合してその作用を増強し、緩和鎮痛矯味剤として用いられ、また急迫症状を緩める作用がある。甘草湯、甘草附子湯など |
33 | 『生薬学総論』柴田承二 東丈夫 木島正夫 下村孟 廣川書店 | 1966 | P83: 解毒、鎮痛、矯味剤で急迫症状をゆるめる。 |
34 | 『生薬学』稲垣勲 嶋野武 嶋田玄彌 長沢元夫 南江堂 | 1967 | P61: 矯味薬。醤油の甘味料。胃潰瘍予防および治療剤。鎮咳去痰薬。 |
35 | 『和漢生薬』刈米達夫 廣川書店 植物分類学での順 | 1971 | P167: 鎮咳、去痰、矯味薬、鎮痛緩和剤として急迫をゆるめるほかほとんどの処方に配合される。漢方でしばしば、火にあぶって炙甘草として用いる。 |
36 | 『最新生薬学 第三改槁版』刈米達夫 廣川書店 | 1973 | P45: 矯味薬、鎮咳去痰薬として粉末、煎剤、エキスを用い、また粉末を丸剤の賦形薬とする。 |
37 | 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔上〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 | 1975 | P189: 用途: カンゾウは、何よりも先ずグリシルリチンを含有するため、痰を溶かし、吐き出させる作用をする。本生薬は緩下作用や利尿作用を示す。更に、これはほかの医薬の補助剤として用いられる。(略)胃潰瘍に対して有効であるという特質である。(略) |
38 | 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔下〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 | 1976 | 記載なし |
39 | 『生薬学』 木島正夫 澤田徳之助 秦清之 朝倉書店 | 1978 | P108: 漢方では緩和、解毒、矯味薬として諸種の処方に配合されるほか、腹痛、咽頭痛、筋肉の緊張の緩解、鎮咳去痰の目的で単味またはカンゾウを主薬とする方剤として用いられる。 |
40 | 『新常用和漢薬集』訂正第2版 東京生薬協会 編集 南江堂 | 1978 | P28: 緩和剤、去痰薬、粘滑剤、賦形薬として用いる。 |
41 | 『最新生薬学総覧』伊沢一男 学文社 | 1978 | P35: 矯味、緩和、去たん薬、丸剤の基剤、カンゾウエキス原料、漢方では刺激、疼痛、けいれん、急迫症状などの緩和、解毒の目的に応用する。カンゾウエキスを胃潰瘍治療薬とする。薬用外には食料品の甘味料殊に醤油製造用に多量に消費される。カンゾウエキスはカンゾウの冷水製軟エキス剤でカンゾウと同じに用い、丸剤の結合剤とする。カンゾウ粗エキスはカンゾウに水を加えて煮沸し、加圧ろ過してえた液を蒸発し棒状にしたもので、カンゾウエキスと異なり、約20%の不溶分を含み、家庭薬原料とする。 |
42 | 彩色写生図 日本の薬用植物〔生薬〕 生薬-成分-漢方-〔処方例〕高取治輔 廣川書店 | 1980 | P79: 解毒、消炎、緩和 |
43 | 『生薬学第2版』北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 | 1982 | P218;鎮咳、去痰薬、消化器性潰瘍治療薬。グリチルリチン製造原料。漢方では緩下、鎮痛、解毒などを目標に痙攀痛、腹痛、筋肉痛、咽頭痛などに広く用いる。1日0.5~1.5g(煎剤) |
44 | 『コメンタリー局方生薬』初版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 | 1984 | P110: 効能の記載なし。 P112(カンゾウ末): 漢方では補養薬(他薬の作用調整のほか、炎症、咳、筋肉痙攀などに)として処方される。鎮痙、抗胃潰瘍、鎮咳去痰、緩和、矯味薬として家庭薬製剤に配合。 |
45 | 『新訂生薬学 第2版』長沢元夫 野呂征男 萩原幸夫 木村孟淳 南江堂 | 1987 | P70: 矯味薬。醤油の甘味料。胃潰瘍予防および治療剤。鎮咳去痰薬など。 |
46 | 『コメンタリー局方生薬』 第2版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 | 1987 | P134: 効能の記載なし。 P136(カンゾウ末): 漢方では補養薬(他薬の作用調整のほか、炎症、咳、筋肉痙攀などに)として処方される。鎮痙、抗胃潰瘍、鎮咳去痰、緩和、矯味薬として家庭薬製剤に配合。 |
47 | 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第3版』三橋博 指田豊 山﨑和男 南江堂 | 1989 | P148: 鎮咳、去痰、鎮痙、消化器潰瘍治療。グリチルリチン製造原料、食品甘味料など。漢方処方: 甘草湯(漢方ではまれな甘草のみの単味の処方)、芍薬甘草湯、葛根湯、甘麦大棗湯、桂枝湯など多数。 |
48 | 『生薬学概論』 難波恒雄 津田喜典編 南江堂 | 1990 | P284: 鎮咳、去痰、解毒、緩和、鎮痛、鎮痙、矯味薬。 |
49 | 『生薬学改訂第4版』 三橋博 井上隆夫編集 南江堂 | 1992 | P151: 鎮咳、去痰、鎮痙、消化器潰瘍治療。 |
50 | 『天然薬物・生薬学』 初版 奥田拓男編 廣川書店 | 1993 | P120,190: 鎮痛、鎮痙、鎮咳、去痰、抗炎症、抗潰瘍、矯味。グリチルリチンはショ糖の150倍程度の強い甘みを示し、非糖性甘味料として醤油、タバコほか多くの食品に利用される。エキスが胃潰瘍の薬として、またリウマチ、関節炎に用いられ、緩下剤、咳止めにも用いられる。 |
51 | 『薬用資源学』初版 山崎幹夫 斉藤和季編 丸善 | 1997 | P179: 鎮痛・鎮痙薬、胃腸薬、去痰薬。甘味料。 |
52 | 『漢方薬理学』高木敬次郎 木村正康 南山堂 | 1997 | P200: 矯味、緩和、鎮咳、去痰、リウマチ、関節炎、扁桃炎、アレルギー、消化性潰瘍、アジソン病など。 |
53 | 『生薬学概論(改訂第3版)』 難波恒雄 津田喜典 南江堂 | 1998 | P284: 鎮咳、去痰、解毒、緩和、鎮痛、鎮痙、矯味薬。 |
54 | 『生薬学第6版』 北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 | 2001 | P212;鎮咳、去痰薬、消化器性潰瘍治療薬。グリチルリチン製造原料。漢方では緩下、鎮痛、解毒などを目標に痙攀痛、腹痛、筋肉痛、咽頭痛などに広く用いる。1日0.5~1.5g(煎剤) |
55 | 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第6版』 指田豊 山﨑和男 南江堂 | 2002 | P184: 鎮咳、去痰、鎮痙、消化器潰瘍治療、グリチルリチン製造原料、食品甘味料など。漢方処方: 甘草湯(漢方ではまれな甘草のみの単味の処方)、芍薬甘草湯、葛根湯、甘麦大棗湯、桂枝湯など多数。 |
56 | 『入門漢方医学』初版 日本東洋医学会学術教育委員会 編 日本東洋医学会発行 | 2002 | P150: 鎮咳、去痰、鎮痛、鎮痙、消炎止瀉、矯味 |
57 | 『漢方・生薬学』久保道德 吉川雅之 廣川書店 | 2003 | P92: 漢方処方用薬として、健胃、鎮痛・鎮痙、去痰などを目的に最も繁用される漢薬。桂枝湯など漢方処方には最も多く用いられている。また、グリチルリチン製剤も繁用されている。甘草は醤油の甘味剤としての用途も多い。 |
58 | 『薬学生・薬剤師のための知っておきたい生薬100ー含漢方処方ー』第1版、日本薬学会編、東京化学同人 | 2004 | P18: 鎮咳、去痰、粘滑、緩和、嬌味を目的に、またリウマチ、関節炎、扁桃炎、アレルギー、消化性潰瘍、アジソン病などの治療を目的にエキス製剤のおよそ7割に配合。また、甘草エキスやグリチルリチンが製剤となっているので、抽出原料として大量に消費。配合処方: 甘草瀉心湯、甘草湯、炙甘草湯、大黄甘草湯、調胃承気湯、黄?湯、乙字湯、人参湯など。 |
59 | 『薬学生のための漢方薬入門』第2版、指田豊 三巻祥浩、廣川書店 | 2004 | P45: 緩和作用(急な激しい症状をとる作用)があり、腹痛、筋肉痛等の急迫を去る。また、鎮咳、去痰、解毒薬として、咽喉痛、リウマチ、関節炎、アレルギーに応用し、消化器潰瘍に用いる。配合された生薬の作用を調和させる働きがある。これも緩和作用といっている。処方例: 安中散、甘麦大棗湯、平胃散、六君子湯など |
60 | 『スタンダード薬学シリーズ3 化学系薬学Ⅲ 自然が生み出す薬物』第1版 社団法人日本薬学会 編 東京化学同人 | 2005 | P31: 鎮痛鎮痙薬、去痰薬、消化性潰瘍治療薬、矯味薬。かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛、鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化藥、止瀉整腸薬とみなされる漢方処方などに利用される。 |
61 | 『薬用植物学 改訂第6版』 野呂征男 水野瑞夫 木村孟淳 田中俊弘 南江堂 | 2006 | P158: スペインカンゾウ・ロシアカンゾウ・ペルシャカンゾウ: (略)グリチルリチン製造原料またはエキス原料として利用する。 ウラルカンゾウ: (略)漢方薬に配合されるとともに、鎮咳薬、去痰薬、鎮痙薬、胃潰瘍の治療、緩和、矯味、賦形剤として汎用される。 |
62 | 『パートナー生薬学』 指田豊 山﨑和男 竹谷孝一 南江堂 | 2007 | P175: 鎮咳、去痰、鎮痙、消化器潰瘍治療、グリチルリチン製造原料、食品甘味料など。漢方では、胃腸機能を調え緊張を取る、肺を調え鎮咳去痰する、薬物・食物の中毒を解毒する薬能がある。咽頭腫痛、消化性潰瘍、化膿性の各種できもの、薬毒、食中毒などを主治する。解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方に高頻度で配剤される。 |
63 | 『生薬単』 伊藤美千穂 北山隆 NTS | 2007 | P136: 去痰、鎮咳、消化性潰瘍薬。 |
64 | 『ベーシック薬学教科書シリーズ⑦生薬学・天然物化学』吉川雅之編 化学同人 | 2008 | P39: 鎮咳、去痰、鎮痛、鎮痙、消炎、緩和、解毒を目的とする処方に配合される。漢方処方: 葛根湯、甘草湯など。グリチルリチン(肝臓疾患治療薬)製造原料、食品甘味料。副作用: カンゾウは過量となると偽アルドステロン症を起こし、血圧上昇、低カリウム血症、浮腫、体重増加などを起こす可能性がある。 |
65 | 『伝統医薬学・生薬学』 御影雅幸 木村正幸 南江堂 | 2009 | P174: 緩和、鎮痛、鎮痙、鎮咳、去痰、解毒、矯味薬(甘味)。方剤: 甘草湯、芍薬甘草湯、小柴胡湯、桂枝湯、葛根湯、麻黄湯など。 |
66 | 『日本伝統医学テキスト漢方編』平成22-23年度厚生労働科学研究費補助金『統合医療を推進するための日本伝統医学の標準化』研究班 | 2012 | P345: 鎮咳・去痰薬、鎮痛・鎮痙薬、解熱・鎮痛消炎薬と見なされる処方に高頻度に配合されている。さらに、甘味による処方全体の緩和も配合目的と類推される。 |
67 | 『新訂生薬学 改訂第7版』 木村孟淳 田中俊弘 水上元 南江堂 | 2012 | P72: 矯味薬。漢方処方用薬。グリチルリチン製造原料 |
68 | 『歴代日本薬局方収載生薬大事典』 木下武司著 | 2015 | P73: 鎮咳去痰薬、鎮痙薬、消化性潰瘍薬の他、グリチルリチン酸製造原料、食品甘味料とする。非常に多くの漢方処方に配合。 |
73 | 青本「化学」、薬学ゼミナール | 2016 | P581: 矯味、去痰、鎮痛、鎮痙 |
74 | コアカリ重点ポイント集「化学系薬学」改訂第4版 薬学ゼミナール | 2014 | P149: 鎮痛、鎮痙、去痰、矯味 |